#12 妻が糖尿になりまして
妻の主食発見
妻が何ヶ月も勉強を重ね、研究対象としている事。それは、
少ないカロリーで、最高の栄養価、そしてハンパない満足感
これは妻だけではなく、全人類の望みかも知れません。
しかし、問題があります。そう、うちには金がないという事実。
高めのスーパーフードを毎日食べるわけにはいかないのです。
テレビのCMで、美味しそうなフレンチトーストを食べながら、神木くんが言います。
「パルスイートに何でしないの?」
パルスイートとは、カロリー90%カット・糖類0の低カロリー甘味料です。
妻はそのCMに向かってすぐにさけびます。
「何でしないのだと? 愚問! 高いから! 買えるなら買うわ!」
となりにいる私は、存在を消します。
もっと手軽で、安い食材はないものか。
考え抜いた妻は、試行錯誤の末に、現段階で、主食になる食材を見つけるました。
食事の量が少なくなると、タンパク質やミネラルが不足し、肌があれたり、筋肉が落ちて体調を崩したりしがちです。
その悩みを全部解決する可能性を秘めた食材がありました。
それは
なんと、庶民の味、「おから」 だったのです!
あんなに勉強して、結局これかい!
おからとは?
おからはとうふを作る時にできる副産物です。
とうふは、大豆を水につけてふやかし、水を加えて細かくすりつぶし、こしてしぼった豆乳で作ります。その、豆乳をしぼった後にのこるものが、おからです。
しかし、おからは、ただのしぼりかすではありません。
スーパーフードと言っても過言ではないでしょう。
なぜ おからなの?
妻にある問題が始まりました。それは、「便秘」です。
理由は簡単です。食べる量が極端に少ないからです。
その為、妻のように「食事療法」を進めるためには、栄養バランスのとれた食事で、かつ、食物繊維を多く含まれる食べ物を選ぶ必要も出てきます。
食物繊維は「第6の栄養素」と言われるほど、とても重要な栄養素なのです。
おからの食物繊維の含有量は、ごぼうの2倍、100gに11.5g含まれています。
妻はおからを食べ始めてから、100%「便秘解消」です!
食物繊維の重要性
糖尿病の特長は、食事後に血糖値が急激に上がり、なかなか下がらない事です。
インスリンの分泌量に問題があるからでしょう。
食物繊維は、胃の中で食べ物にくっつき、胃腸での糖質の吸収をゆるやかにする力があり、
爆上がりを防いでくれるのです。
食物繊維の種類
食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があります
水溶性とは、海藻や果物、こんにゃく等に多く含まれます。
おからは、セルロースという不溶性に属します。豆類や、いも、根菜に多く含まれます。
このセルロースは、水分を吸って便を柔らかくし、便のかさも増えます。そのことで、腸の動きを活発にし、便秘解消につながります。
食物繊維の利点
食物繊維の多いおからは、噛む回数が増え、唾液の分泌を促し、胃に長い時間留まるので、満腹感を得やすい効果があります。
腸内環境の改善にも良く、ビフィズス菌を増やしたり、糖分や脂質の一部を吸着して、外に出す働きもします。
おからの成分
優良なタンパク質
タンパク質には動物性と植物性があります。動物性は脂質を多くとってしまいがちですが、おからは大豆の主成分である良質なタンパク質をとることができます。
大豆のタンパク質は、体内で合成できないような必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。食事の量が少ない妻は、このおからを食べることで、脂質をとらずにタンパク質をとる事ができます。
骨を強くするカルシウム
おから100gにはカルシウムが81mgあります。不足しがちですので、うれしいです。
その他の主な栄養成分
このまま成分紹介をしていくと、とんでもない長さになりそうなので、簡単にまとめます。
イソフラボン 抗酸化作用あり
オリゴ糖 腸内善玉菌のえさ
レシチン・コリン 動脈硬化防止
サポニン 動脈硬化防止 免疫力UP
おから料理のいいところ
作り置きが出来るので、毎日適量を簡単にとることが出来ます。
おからには味に癖がないので、味付けのアレンジがしやすい。
とにかくお腹がいっぱいになる。
どこで買うの?
豆腐屋でも買えますし、スーパーでも手に入ります。しかし、妻は、この商品を使っています。
いかにもボリュームのありそうに見える「じゃがいもブレッド」を原型にした、妻が「糖尿病患者用」に試行錯誤したのものです。
※まだブログにのせるほど完成度が高くないので、本人の希望により写真掲載できませんでした。
おからのいいところまとめ
1 食物繊維が豊富なので、腸に最高
2 良質なタンパク質でお肌ぴちぴち
3 イソフラボンで老化予防
しかし、おからばっかり食べているわけにはいきません。栄養バランスよく、野菜や肉も食べなければいけません。妻は、このおから料理をメインにしながらも、少量ですが米も食べますし、パンも食べます。あきないように長続きさせる努力をしているようです。
さて、妻は、いよいよ定期的に糖尿病の病院に通うようになりました。
そして、あらたな試練が待ちかまえていたのです。
つづく
「妻が糖尿になりまして」シリーズ。過去の記事もよろしくお願いします。